シャイニングマンの「勇気を君に」

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【ジャズ漫画】BLUE GIANTが素晴らし過ぎて久しぶりに100点出ました【傑作】


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どうも。シャイニングマンです。相変わらず最近は漫画を読み狂っていまして


これが最近ブログの更新がサボりがちになっている原因の一つとなっておる訳ですが(笑)


いやね、最初は読んだ漫画のレビューをブログで…というつもりでタブレットを購入→色々と読み漁ってたんですよ。現に何度か更新しましたしね。

 

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でも色々と読んでくうちに

 

 


ブログなんて書いてる場合じゃねぇ!もっと…!もっと読みたい…!ま、まん…ま、漫画ぁぁぁあああ!!!

 

 


と、リミッターが外れて完全トランス状態になっておりました(笑)


でね、最近ようやく落ち着いたんですよ、その欲が。


どうしてか?って?


これ読んだらもう他の漫画とか読む気無くなったからだよぉぉぉおおお!!!!

 

 

 

BLUE GIANT(石塚真一)

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最近読んだ漫画って幸運な事にほとんど「ハズレ無し」で、個人的に点数にするなら「70~95点」くらいの感じだったんです。特にサッカー漫画の「アオアシ」と「ジャイアントキリング」がとても良かった。

 

 

ただ、一番最近読んだコレ。コレのせいで一気にそれまでの漫画の記憶が全て消し飛び、何ならもう「新しい漫画は暫く要らないかな」なんて気になっちゃったくらい。


あくまで個人的にですが、今これより面白い漫画って無いんじゃないでしょうか(言い過ぎ)

 

 

ストーリー

ジャズに心打たれた高校3年生の宮本大は、川原でサックスを独り吹き続けている。

雨の日も猛暑の日も毎日毎晩、何年も。

「世界一のジャズプレーヤーになる…!!」

努力、才能、信念、環境、運…何が必要なのか。

無謀とも言える目標に、真摯に正面から向かい合う物語は仙台、広瀬川から始まる。

 
引用元:Amazon


高校からサックスを始めた少年がとんでもない才能を持ってて、次々と人々を魅了していくっていうとてもシンプルな話。比較的よくあるアレですよね。


先述の通り、最近では「アオアシ」や「ジャイアントキリング」で毎日号泣してた僕なんですけど、


正直人生でサッカーなんて一度もやった事が無かったのに比べて


この漫画は「ジャズ」を題材にした音楽×バンド×青春漫画なので、ジャンルは違えど多少なりバンドをかじってる僕としてはもうそれ以上に涙涙涙涙涙涙涙…でした。


つまり、思いっ切り「バンドマンバイアス」が掛かっちゃった訳です。

 

いやーやられた。こりゃズルイ。こんなの音楽経験者が読んだら一撃必殺ですよ。


基本的にプレーヤー目線な内容なので「音楽やってる人 or 過去にやってた人」「全くやってない人」とでは伝わるポイントが違うと思うんですけど、


僕みたいに音楽に携わった事がある人にはかなり胸に来る内容(むしろ一周回って凹むレベル)でしたし


逆に音楽全くやってませんって人はもしかしたらこれきっかけで音楽やりたいって思う人とか、ジャズ聞いてみようかな?なんて人が増えるんじゃないかと思います。

 

シンプルな二部構成

この漫画は大きく分けて2パートです。


全10巻中、1巻~4巻途中くらいまでは「高校生パート」です。


主人公の宮本大がジャズに目覚め、兄からテナーサックスを買って貰い、毎日河川敷で練習しまくり、師匠との出会いや淡い恋愛なども描きつつどんどんサックスプレーヤーとしての才能を開花させていきます。


で、そのまま高校卒業の翌日に東京に上京するって所でこのパートは終わり。


そこから10巻まで「東京でのバンドパート」になります。


上京した大はジャズバーで偶然出会った同い年の天才ピアニスト「沢辺」とバンドを結成する事になり、更に同じく仙台から大学進学の為に状況して来た同居人の「玉田」をドラムに迎えトリオバンド「JASS(ジャス)」を結成します。


そこから毎日練習に打ち込みながらたまにジャズバーでライブやったりして「10代のジャズバンド」というのを武器にどんどん知名度を上げ


日本のジャズクラブの最高峰である「So Blue」での出演を目指す…というストーリー。流れとしては非常にシンプルです。

 

 

ぐうの音も出ない「宮本大」の純粋さ

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大は「素人が実はとんでもない才能を持ってて…」という超王道な主人公ではあるのですが、


作品全体を通して「大がとにかくずっと練習してる」描写が結構なページ数を割いてしっかり描かれているので、


彼がどれだけトンデモな成長を遂げても「ま、どうせ漫画の主人公だしな」←みたいな冷めた目で見る事はありませんでした。何故なら僕もギターを15年以上やってるからです(泣)


「そりゃあんだけ練習してたらそうなるわな…」と、楽器やってる人間として自分の情けなさをエグられるんですよ。

 

そういや僕も中学2年の頃、学校休んでまで毎日ギター弾いていたなぁ…


もちろん僕を含め、世の中のほとんどの人間が彼のようにはなれないんですけど、それでも彼のひたむきさや純粋さ、音楽に対するとんでもない情熱からは学ぶ所が非常に多いと思います。

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何なら僕は学び過ぎて「自分みたいに何の努力もしない奴がバンドなんてやっちゃいけないんじゃないか?」と、危うく漫画にバンドを辞めさせられそうになるという貴重な体験をしました…(苦笑)

 

自転車を漕ぐ音が印象的

この漫画の見所の一つは何と言っても「音の表現」だと思います。


特に「ここぞ」という演奏シーンでは文字すらないのに、まるで本当に音が聞こえるような錯覚に陥るくらいの素晴らしい演出。

 

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いや、最高ですね。てかこれは誰が見ても同じ感想だと思うので(笑)


僕は個人的にはコレ

 

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カシャコ

カシャコ


というこの音。仙台時代も、東京時代も、この作品の中には時折「大が自転車を漕ぐ音」が鳴っていて、大のひたむきさを存分にブーストしてくれています。


このシーンを見るたびに「あぁ~今日もコイツ頑張ってんなぁ~」と、何目線か分からないですが、そんな事を思いながら一人勝手にほっこりしておりました(笑)

 

 

僕の推しキャラは「玉田」

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大は主人公なのでもちろん最高。ピアニストの沢辺はイケメンでクールでリアリストでちょっと嫌な奴だけど、彼なりに背負ってるものもあるしなんだかんだで好印象。


ただ、僕の一番の推しキャラは何といっても「ドラムの玉田」です。てか、読んだ人のほとんどは彼に感情移入するんじゃないでしょうか。


言っても主人公の大は粗削りながらも超が付くほどの天才。そしてピアニストの沢辺は4歳から今までずっとピアノを弾き狂って来たこれまた天才。知識もスキルも桁違い。そしてイケメン。


そんな中でこの玉田はそもそもドラマーですらありません。


元々は大の高校の同級生で、大学進学の為に上京してたんですけど、上京して住むところが無い大を嫌々ながら家に住まわせてくれてるという、当初は超サブキャラです。


それが大と一緒に生活する中で大のサックスに触れ、感化された事でなんと心機一転ドラムを始めると言い出すんですが、この展開はなかなか胸アツでしたね。

 

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つまり玉田は大学でドラムを始めたんです。とんでもない才能を持っていた大ですら高校からサックスを始めてたのに対し、特に才能がある訳でも無い玉田のスタートは普通に考えて遅すぎます。

 

実際3人でセッションをやってもボロボロ。そりゃそうです。初心者ですからね(笑)

 

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最初はハイハットをテンポ通り刻むのすら出来ません…。


これを受けてリアリストな沢辺は、玉田をドラムに迎える事に猛反対。そりゃ当然です。

 

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沢辺は野心家で、10代の内にジャズバンドとして成り上がりたいと心に決めていましたし、彼が求めていたのはもっとスキルも才能もあるドラマーだったからです。


そんな沢辺にとって、初心者のドラマーをメンバーに迎えるなんて事は論外で、何のメリットもありません。

 

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しかしながら結局は大の説得に押し負ける形で初心者の玉田がドラマーとして加入する事になります。

 

エレドラ買って猛練習

沢辺からいきなり戦力外通告された玉田でしたが…ここで諦めて普通の大学生に戻るかと思いきや…

 

ここからの玉田の成長っぷりがマジで泣けます…。

 

 

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有り金つぎ込んで8万のエレキドラムを購入し、寝る間も惜しみ、大学にも行かずに毎日朝から晩までドラムと向き合い、とんでもないスピードで上達していきます。

 

 

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勿論、大と沢辺もそこから同じくらい努力しまくって成長していく訳ですから、才能の無い玉田が彼らに追い付くなんて事は未来永劫ありえませんし

 

実際にある程度叩けるようになってからも、お客さんから評価されるのはいつも大と沢辺ばっかりです。


上達してからも彼は常にそういった劣等感と戦い、何度も挫折しそうになりながらも、二人についていこうと必死で練習に励む玉田の姿に本当に胸を打たれました。

 

 

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凡人の希望だよ君は…。ラブ玉田…。

 

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ボーナストラックの存在

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これはこの漫画の「変わった所」なんですけど


巻末の最後に「BONUS TRUCK」と称した「インタビュー映像」が入るんです。連載時にあったのかは定かではありませんが…


これは主人公である「宮本大」についてのインタビューなんですが、読んでいるとどうやら彼は現在ではとんでもなく凄い…それこそ「世界的な」ミュージシャンになっていて


彼とゆかりのあった登場人物達が彼とのエピソードを語っている様子が挿入されます。


つまりこの「BLUE GIANT」という物語は「JASSというバンドの物語」ではなく、あくまで宮本大「個人」の物語であり、これら全てが「過去の話」であるという事が最初から示唆されています。


そこに来て10巻のあの展開…。

 

賛否はありますが、僕にとっては最高のカタルシスでした。あのレベルのはなかなか味わえません…。


(詳しくは読もう。これ以上は言えません…。)

 

 

まとめ

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10巻でサクッと読めて、話もシンプルで、とにかく無駄が全くない。なのにこの濃厚さ。


音楽パートだけじゃなくてちゃんと家族愛、恋愛、友情も描かれていますし、今思い返しても「本当にこれ10巻しかなかったの?」と疑いたくなるような充実した読後感。手品かよ。


描くところはくどい位に描くけど、描かない所はあっさりカットで後は読者にお任せ、というこの潔さが作中の独特なテンポ感を生み出していて


あれよあれよという間に最終巻まで読まされ、クライマックス手前で色んな感情が整理できなくなって茫然自失でした(笑)


こんな完璧な漫画、僕の中ではそうそうありません。泣きまくりました。

 


文句なしで100点です。

 


現在は続編として「BLUE GIANT SUPREME」がビックコミックにて連載中で、こちらももちろん最高。


特に「音楽に携わった事のある人」にはマジでオススメしますので、気になってるって人は是非読んでみて下さい!

 

 こっちは続編の方です↓

あじゃした!!

 

 

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